製造工程
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種麹は米に麹菌を培養してその胞子を十分に着生させたものです。そのためには麹菌が生育しやすく、そして長時間生育できるように米を加工(処理)してやる必要があります。その加工工程が原料処理工程です。原料処理工程は6つの作業工程で構成されます。
浸漬タンク
850kgの米を2本の タンクで浸漬します。蒸煮缶
浸漬後の水切り、蒸煮、冷却、麹菌接種、初期培 養まで、この蒸煮缶で行 います-
1. 精米
玄米の表面に傷を付ける程度(精米歩合で98~97%)の精米を行います。玄米の麦面の部分を多く残すのは、麹菌の生育を助けるたくさんの栄養素が玄米の麦面の中に含まれているためです。
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2. 洗米
ヌカやゴミを十分に洗い流します。ヌカが残っていると細菌汚染の原因となります。
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3. 浸漬
麹菌の増殖に必要な水分を十分に吸水させます。入荷された米はたとえ同じ産地の同じ品種のものでも微妙に異なります。そのため、浸漬時間は入荷された米の性質を十分に試験をして決定します。
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4. 水切り
十分に吸水させた米は水中から出し、しばらく放置し、米と米の間隙に残っている水分を飛ばします。この間隙水が残っていると蒸したときのベタツキの原因となります。
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5. 蒸し
浸漬、水切りした米を蒸し、米の中のデンプンやタンパク質を麹菌の食べやすい形に変えてやります。常に均一な蒸米を得るためには蒸し時間は米のロットごとに蒸し時間等の細かい調整が必要です。蒸気を通すことでほとんどの細菌は死んでしまいますが、当社では蒸し工程の最後に圧力をかけて残っている雑菌を完全に殺菌します。
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6. 放冷
フィルター(HEPA)により除菌した空気で蒸米を麹菌の生育に適した温度まで冷却します。
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